遠州浜松都田　まるたか農園

1999年の不況の時の話が、なんだか、今に当てはまる気がします。
とはいっても、このころより、今は、いいところとの差が激しいと思っています。それと同時に、チャンスもあるのかもしれないと思っています。

不況万歳 !
こんなことを書くと怒る方がいるかも知れませんが、私はこの頃「不況」になって良かったと思っています。
私の会社だって決して楽という訳ではありませんが、昔の丁稚(でっち)などの時代と比べ、人に叱ら れることもなく、お金をもらうことに日本全体がとでも安易になった気がするのです。
今日、日本がこれだけ発展したのは、よその国より質にこだわり、勤勉に「選ばれる努力」をしてきたからだと思います。ところが高度成長が続く中「選ばれる努力」から「こなす努力」に意識が変り、「お金はこなせばもらえるもの」「給料は自然と上がるもの」という感覚になっていってしまった気がします。
これは経営者も同じで、仕事を選べる時代が続くうち、選ばれる努力を怠り、次の手を打ってこなかった企業が多いと思うのです。もちろん、一生懸命やってきた会社の中にも、今、苦しまれている企業もあるので、今苦しんでいる会社が皆そうだと言う訳ではありませんが、苦しくなった今こそ本当にどんな経営姿勢だったのかが現れると思います。
これは間違った考えかも知れませんが、ここからもっと景気が悪くなり、就職が難しくなって、お金をもらうことが本当に大変な時代が来た方が、日本の為には良いのではないかと私は思っています。日本人の美徳を知っている人達が残っている今なら、まだ犯罪が増えるだけの国にはならないと思うからです。
皆さんは、もし今の会社を退職 したら、どんな仕事に就かれますか?今の仕事を何年かやっているとしたら、その数年間で培ったものがなかったら、新卒の人と何 も変わらなくなってしまいます。私はお金をもらうプロである以上、自分の仕事にこだわらなくては、お客様に対して不誠実だと思いますし、実はそうした葛藤の中にこそ、仕事の面白さや、人生の面白さがあると思っているのです。その不況の中で選ばれる会社、選ばれる自分になりたいと思います。 今こそ、そのチャンスなのです。

この文章を読んで、この時以上に、今は、苦しいところが多いのではないかと思います。
私達も、そうした中にいると思います。
ただ、今の激しい動きの中の方が、チャンスも多いのではと思っています。
今、私たちの質も上げながら、必要とされる仕事をしていきたいと思います。